| 軍畑大橋 |
御岳渓谷の急流が幅を広げた川原に吐き出されるのが軍畑、
ここから、多摩川南岸は広くなって集落が続いている.
北岸を走っている国道411号から、対岸の袖木に架かっているのが茶色に塗装された
、軍畑大橋である.
軍畑の交差点をこの橋に曲がっていく車の数はさほど多くなく、余裕たっぷり
に作られた橋はいつも閑散とした感じである.上流側の両岸に山々が迫っているの
に比べて、下流側は空も広く、見上げた夏の空が美しかった.青空に生える景観を考慮して、
茶色の鋼アーチが採用されたようにも思えるほどよくあたりに収まっていた.
川原に下りるための階段がつけられていて、御岳から下ってきたカヌーを引き上げる人々の
姿も見える.個性をもたせた設計をしたのか、アーチ中段に車道が通る中路式であることが
わかる.
もし、この場所に多摩川を渡す橋をかける必然性を問うなら、軍畑は鎌倉街道が通っていた
ことだろうか.古来よりここで川を越えて往来があったことがその回答にあげられるのかもしれない.
街道は平溝川を遡り、榎峠を越えて成木方面に向かっていく.
都道下畑軍畑線のすれ違いやっとの道路に変わるものとして、現在平溝大橋の建設が行われ
ている.完成すると、JR奥沢橋梁の橋脚の真下を横切ることになる.
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