麦山橋


麦山橋

　奥多摩湖岸には、利用者の思い浮かばないバス停がいくつか存在する．麦山橋バス停もそんな中のひとつだ．丹波方面行きのバスに乗るたびに、民家もみあたらない湖岸の道路上、いったい何の目的でバス停を設置したのだろうかと考えてしまう．かつては住民がいたのだが、転出してしまったのかもしれない．周りを見回すがここにはそれらしき場所はない．何しろ、ダムの湖水に平地は奪われてしまったのだから、青梅街道の山側には急な斜面しかないのである．首都の水がめ奥多摩湖に流れ込む沢、かつての谷筋は湖水につかり入り江のようになっている．この上にかけられた鋼アーチ橋が麦山橋．オレンジ色に塗装された橋の隣に気になるバス停はある．