平成6年、首都高速湾岸線にできた鶴見つばさ橋の完成を知って この橋の見た目に興味を持ったのであるが、この時が斜張橋というタイプの橋 があることを知った最初であった. そのころは、つばさ橋のような特に大掛かりな橋のために採用される 特殊な設計かと思っていたのであるが、数年前久しぶりに奥多摩に出かけて みれば、そこにも斜張橋が架かっていて驚かされた. 私の足が奥多摩を離れていた、平成8年に竣工したという. 奥多摩大橋である. 橋長265メートル、墨田川の永代橋よりも長い橋が奥多摩のキャンプ場 の空を引き裂くように架かっているのは異様だ.たしかに無機質なPC橋に視界をさえぎ られるよりはずっといいのだろう. そういえば尾瀬に行った時にも、尾瀬大橋なるものが出来ていた. コスト面でみた場合では斜張橋は見かけほど派手ではないともいうが、山間部 でみるとついつい無駄な公共工事をやっているのではないかと思えてくるタイプの橋 でもある.設計として斜張橋が採用されたのが無駄というわけではなく、斜張橋を要す るような長大橋がそこに必要だったのかが心配なのである. |
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