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各径間38メートルの3連コンクリートアーチ橋で橋長は134メートル.河原に下りると、支える橋脚
は一際高くみえる.秩父地区につながる主要道ゆえ、昭和初期には車の通行も増えていたのだろう.
昭和6年に明治18年架橋された木・鉄混合トラス構造の初代橋の後を継いだ.
コンクリート橋は、一般に冷たく、安っぽい印象を与え、合理性の追求を感じさせる ものが多いのであるが、この橋は、まだ装飾的な要素を残している. |
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3径間開腹アーチ橋.現橋の斜張橋の完成する昭和60年まで 半世紀の間、道路橋としての役目を果たしてきた.新橋とこの旧橋の間に立つ2本の石積み橋脚は明治18年完成の初代橋のもの. 一世紀以上の年月を経ていながら、損傷らしきものは見当たらない.橋から見おろした時には小さかったこの橋脚も、 河原からは見上げるような高さがあり、困難な工事を経て秩父新道の開通を推し進めた意気込みを感じさせる. |
新橋の完成によって、旧橋は歩道として改修され利用されている. 新橋工事中に川底より発掘されたという、明治18年と刻まれた初代秩父橋の親柱も橋の袂に建てられている. |
秩父橋が、コンクリートアーチから斜張橋に変わったように、
近年山間部の長大橋としては斜張橋が多い.いずれ新秩父橋もこれらの構造物の
歴史的な一歩を刻むものとして人々に認知される日がくるのだろう.
一方、コンクリートアーチ橋の長大化も健在で、平成12年徳島自動車道に完成した、池田へそっ湖
大橋は最大支間が200メートルに達している.サイズはまったく異なるのだが、アーチの外観は、この
秩父橋に似ている.
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LINK 池田へそっ湖大橋 土木学会景観・デザイン委員会 |
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