地形図 甲斐駒ケ岳(2.5万分の1).
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登山用地図で、私の愛用しているのは、「 ヤマケイ登山地図帳4 北岳・甲斐駒・仙丈−南アルプス北部」と、ゼンリンの「登山ハイキング7 北岳甲斐駒」の2種であるが入手できない.
2005年の山行で実際にかかった時間を記してあります. 途中何回か取った休憩時間は含まれていません.
- 第1日
- 甲府駅
- 2時間半(バス)
- 広河原アルペンプラザ
- 5分
- 広河原山荘
- 第2日
- 広河原
- 25分
- 北沢峠
- 10分
- 北沢長衛荘
- 45分
- 仙水峠
- 55分
- 栗沢山
- 60分
- アサヨ峰
- 120分
- 早川小屋
- 第3日
- 早川小屋
- 20分
- 広河原峠
- 85分
- 広河原
- 2時間半(バス)
- 甲府駅
鳳凰三山の地蔵岳から縦走することもできる.途中、白鳳凰峠と広河原峠から、野呂川筋に下るルート があって、広河原バス停に下山することができる.
甲斐駒の展望台として人気が高い栗沢山は、このピークのみを目的として登られることも多く、北沢峠を基点として 日帰りで登られることが多い.仙水峠と北沢駒仙小屋を起点する2つのルートがあって、仙水峠ルートは登りが急で はあるが、峠を出ればすぐ樹林帯を終えて背後の駒ヶ岳の展望を楽しみながら登ることができるので、登り向きのコ ースであろう.
北沢峠のバス停を出発し、南アルプス林道を甲府側に少し戻ったところに駒仙小屋に入る車道が分かれている.車道を たどれば、すぐこの小屋に着く.歩道は小屋の前の沢を渡ったところに分岐があり、もうひとつの栗沢山のルートの基 点になっている.
仙水峠へは沢に沿って歩道がつけられており、甲斐駒のメインルートともいえるコースだけに利用者 も多くにぎやかな歩道だ. 一端沢を渡り対岸に歩道は続き、再び戻ったところが仙水小屋で、ここを過ぎるとまもなくガレの道になる.このガレ は駒津峰南斜面であり、まもなく仙水峠に着く.
仙水峠、天気がよければ、甲斐駒の展望に圧倒される.手前の摩利支天峰のドームは直下から見上げるような趣で、そ の背後にある角ばった山頂部とともに圧巻だ.ガレに腰掛け、その姿を堪能する登山者でにぎやかだ. 多くの登山者は、甲斐駒に至る駒津峰目指して出発していくが、目指す栗沢山は反対側、休息者の座っているガレの上 に歩道が始まる.
登りの連続に、気が滅入るが背後の駒ヶ岳を眺めながら休息をし、時間をかけて登ればよいだろう.岩の間を登るよう になると、いよいよ栗沢山の山頂に着くので、ここでじっくり展望を楽しむことになる.
駒仙小屋へ戻るのであれば、山頂から西に進むと、歩道が始まりまもなく樹林中の下りとなる.すぐにでも下ってしま いそうな気がするが、山頂は2714m、2000mあたりにある小屋まで意外と時間がかかる.樹林中、展望もなく面 白みのない道が続くが、途中に1箇所だけ展望が開ける場所があり正面には摩利支天が見えている.
アサヨ峰は、早川尾根の最高峰で2799m、栗沢山から1時間ほどの登りとなる.栗沢山から往復して下山する方法 もあるが、通常展墓が目的ならあえていくほどの魅力もないので、こちらへ向かうのはもっぱら縦走者である.また、鳳 凰三山側からの縦走者も多い.
仙水峠からアサヨ峰にかけては、荒々しい駒ケ岳の姿を間近に見ながら歩くことになる. アサヨ峰は栗沢山の東南の方角にあって、稜線は左手に折れていくようになり、摩利支天は北に位置するようになる. 仙水峠ではあれほど特徴的だった摩利支天のドームが確認できない.
アサヨ峰を始めとする早川尾根の縦走には、栗沢山から東南へ向かう踏跡をたどる.基本的に稜線上の道で誤ることは ないが、栗沢山の山頂部はやや広いのでわかりにくいかもしれない. 稜線上の道、東の大武川側がきれ立つ場所では展望がすばらしい.アサヨ峰山頂は岩が乗っている.
ここからの展望、特に真南に位置する北岳が格別だ.手前に小太郎山に続く尾根を延ばし、その背後に急に高くなった山頂部があ る.白根御池から草すべりを登って到達する尾根上の部分で、肩の小屋への登り、そして山頂への登りとその全貌を見る ことができる感じだ.
また、南東には野呂川の流れが確認できるがよく見ると広河原のあたりを確認できる.このアサヨ峰、登る人は少ない が、よく見られている山であることは確かだ.それというのも、広河原からもよく見えているピークだからだ.広河原山荘 の天場から見えている早川尾根の3つのピーク、その左端にあるのがこのアサヨ峰である.
アサヨ峰を過ぎるとこれといった楽しみがない.ピークを越え下ったところ、樹林中に早川尾根小屋があり、前に天場 もある、通常はここで一泊することになる.
早川尾根小屋を出発するとまもなく、広河原峠に出る.林道まで、沢に沿った急な下り道がついているので広河原へ戻 ることができる.早川尾根を縦走するには、赤薙沢の頭に登りなおし、白鴎峠、高嶺を経て地蔵岳へ向かうことになるが、 アサヨ峰を目的にやってきた私はここを下ることにした.